「奥の菊道」俳句会

「奥の菊道」俳句会:入選句

令和4年7月31日締め切り分 応募句より

井芹眞一郎 選

 

一席 望郷の想ひひとしほ盆の月   熊本市 稲田 夏子

(評)今年の盆の月はまだ先のことだが、いずれにしてもお盆に先祖を迎える時期に月を仰ぎながら思いを深くする気持ちには誰もが共感を覚えることでしょう。掲句にはことに故郷を偲ぶ気持ちが余韻を深くしています。

 

二席 若竹の山より美しき鳥語    合志市 坂田 美代子

(評)地上に出た筍が皮を脱いでぐんぐん伸びて若葉を広げます。そのみずみずしい篁の間から美しい鳥の声が聞こえてくるといういうのです。鶯の明るい声かもしれません。若竹という言葉に込められたイメージが広がります。

 

三席 夕菅へ星の布石の始まりぬ  大牟田市 鹿子生 憲二

(評)阿蘇の草原に行くと午後三時頃から咲き始めた夕菅が五時過ぎには一斉に広がる光景に出会うことが出来ます。夜に咲き朝には凋んでしまうことから儚い花でもありますが、夕暮れの星が見え始めていよいよ一面の花との出会いの感動が伝わります。

 

入 選

 長持は残されしまま夏座敷        熊本市 廣瀬 守世

 阿蘇連山けぶらせてをり走り梅雨     山鹿市 本田 孝子

 ベランダに風を集めて二三人       熊本市 牧野 保子

 卯月波洗ふ白亜のマリア像        熊本市 軒口 輝男

 分蘖のぐんぐん進む青田風        熊本市 牧野 立身

 里宮に雨乞太鼓鳴り響く         熊本市 上村 孝子

 引き潮の小石を鳴らす浜晩夏      大牟田市 三角 知子

 記念樹の子も五十歳百日紅        熊本市 中野 しずこ

 乗り越えて大波小波あめんぼう      熊本市 石橋 みどり

 新じゃがの香りやさしき父の味      御船町 田中 眞知子

 島国の梅雨にも勝るゲリラ降り      御船町 丹生 則子

 姥百合の守る乙姫神社かな        合志市 佐澤 俊子

 

「奥の菊道」俳句会:作品募集

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令和5年1月31日の応募締め切り分
「奥の菊道」俳句会:応募用紙3.pdf
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「奥の菊道」俳句コンテスト

 「奥の菊道」俳句コンテストは

これから少しずつ消えていってしまうかもしれない

美しい自然の風景や謙虚な生活が残る

熊本県内の山里・故郷の情景を俳句に詠んでいただき

 

その俳句を広くご紹介していくことで

大切なことを見失ってしまった現代の日本社会への

故郷からの最後のメッセージを伝えていくことを

目的とした俳句コンテストです。

 

 熊本県内の山里に吟行いただき、そこで詠まれた皆様の俳句を

「奥の菊道」俳句コンテストにご応募ください。

 

 このホームページの「旅行」のページに掲載されている俳句は

これまでの俳句コンテストの入賞作品です。

一句一句の俳句を読み進めていただければ、

素敵な心の旅のお時間になることでしょう。

 

「奥の菊道」俳句コンテスト:入賞者の皆様

弊社が企画・運営する「緑川行燈」企画では、これまでの多くの俳人たちに

詠まれてきた有名な俳句をご紹介しています。そちらも是非ご覧ください。

「緑川行燈」:midorikawaandon.com