旅 行

「菊池川遍路」 

2.3日、あるいは4・5日、細かいスケジュールはあまり決めずに、

のんびり熊本に来られてみませんか。

季節や天候に合わせて、お客様のご希望をお聞きして、

その都度、お食事やご宿泊や熊本の旬の観光をご案内いたします。

「自分の見つめ直し」「人生の振り返り」のお時間をお過ごしください。

 

 

露一つ露に呑まれてこぼれけり

 

雲上の宮に尽きたる落葉径

 

草いきれ道に迷えばさらに濃く

 

紅葉散る奥へ一縷の水の音

 

差し交す紅葉に底の知れぬ渓

 

人声の去りて蛍は星となる

 

南朝の誉は永久に菊人形

 

一族の誉を今に菊人形

 

匂い立つ菊人形の丈夫振り

 

奔放に生きるもよろし乱れ菊

 

朗々と鴬のごと語りたし

 

命あるごと草掴む蝉の殻

 

秋の蝉眼の濡れてゐるやうな

 

生かされて長き晩年草の花

 

落城のごと大銀杏黄落す

 

隠沼の風震はせて鳰の笛

 

一枚の空千枚の青田かな

 

一水を染めて流るる紅葉渓

 

湖底には歴史眠りて暮早し

 

石蕗の花静かに暮れる神の庭

 

朴の花天女の休みどころかも

 

旅先の足湯ほのぼの春隣

 

菖蒲湯にほぐるる古希の五体かな

 

蔵米を運びし川や花菖蒲

 

よへほ節大地ゆらりと踊り初む

 

ダム湖より河鹿の嘆き聴く夜かな

 

涸れ滝に一縷のいのちありにけり

 

枯蔓のなほ引き返す力あり

 

開拓碑古りし沃野に雲雀鳴く     

   

笹子鳴く遁れきし皇子眠らせて

 

稜線のうねりだしたる初茜

 

零余子飯遠き思い出話など

 

子雀と遊んでをりし鬼瓦

 

寒梅を一輪咲かせ風去りぬ

 

くれなゐの莟ほどきて梅真白

 

風となり光となりて凧

 

夕暮れを遅らせてゐるかいつぶり

 

めでたさや静かに酌まむ菊の酒

 

露けしや重朝公の夢の跡

 

石清水心の錆を解しけり

 

大地震の渓鎮魂の紅葉かな

 

落石の菊池渓谷川とんぼ

 

春の水大海原へ走り出す

 

谷深く日矢を拾うて鳴く笹子

 

指の先より迫り来る紅葉冷

 

梢伸ばし切つて春待つ一樹かな

 

滝凍てて音なき音を落としけり

 

昃れば心許無し冬桜

 

身に入むやダムに沈みし村のあと

 

釣られたる若鮎山の色放つ

 

神鈴に白梅仄と香り立つ

 

奥宮の階染めて散る紅葉

 

郷愁や古木の匂ふ濃紅梅