第2企画      流  転

南朝の昔を今に菊人形

 

南朝の誉は永久に菊まつり

 

南朝のもののふの宮菊薫る

 

騎馬武者の駆け上がる空菊日和

 

武光公菊の大群引き連れて

 

露けしや重朝公の夢の跡

 

黙したる将軍木にある淑気

 

大冬木歴史の重さ仰ぎみる

 

おほらかに揺るる赤米鞠智城

 

なだらかに連なる古墳下萌ゆる

 

チブサンへ誘ふ小径ほとけの座

 

里宮の修復成りし神迎

 

紅葉散る奥へ一縷の水の音

 

一水を染めて流るる渓紅葉

 

行く末は風にまかせて渓紅葉

 

差し交す紅葉に底の知れぬ渓

 

万物の生気漲る滝しぶき

 

水音もまた華やかな紅葉山

 

石清水心の錆を解しけり

 

大地震の渓鎮魂の紅葉かな

 

落石の菊池渓谷川とんぼ

 

春の水大海原へ走り出す

 

谷深く日矢を拾うて鳴く笹子